2026年9月14日
夏の午後の出来事 – 東京都千代田区
きっと今日も、どこか見えない場所に身をひそめているのだろう。
そんなふうに思いながら迎えた、夏の午後だった。
ふと視線を上げると、ゔぃよんくんはピアノの上にいた。
まるで、ずっとそこに置かれていた調度品のように、
ひどく静かに、そして完璧な均衡のまま、横になっている。

けれど、こちらの気配に気づいていないわけではない。
動かぬまま、ほんの少しだけ目を動かしている。

小さな声で、名前を呼んでみる。
それでも、動かない。
私は少し離れたところから、ただその姿を眺めていた。
すると、片方の目がゆっくりと閉じていく。

「今日は、隠れないのね。」
心の中で、そっとつぶやく。
そこにいてくれることが、
すごく嬉しかった。
しばらくすると、もう片方の目も静かに閉じられた。

眠ってしまったのだろうか。
それとも――
もう、こちらを警戒する必要はないと思ってくれたのだろうか。
特別なことがあったわけではない。
いつもなら、気配だけを残して、
姿を消してしまう彼が、
その日は、ピアノの上にいた。
目を開けて、
ほんの少しだけこちらを見て、
そして、ゆっくりと目を閉じた。
それだけのこと。
けれど、
夏の午後には、
そんな小さな出来事がよく似合う。
ゔぃよんくんの静かな佇まいとともに、
その午後もまた、
何事もなかったように、ゆっくりと過ぎていった。
オレンジペットシッター🍊
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